生きた証だよね

被写体に 自殺の 生徒、 写真最高賞が 一転取り消し
東奥日報社

 
 8月の黒石よされ写真コンテストで、主催した青森県の黒石よされ実行委員会が、最高賞の黒石市長賞を内定した後、一転して取り消したことが16日、分かった。内定後、作品に写った津軽手踊りを舞う少女は自殺した浪岡中学校2年の女子生徒=青森市=と分かり、内部から「波風を立てない方がいい」など異論が出て、再協議したという。

 市長賞にいったん内定した写真は8月15日に撮影。生徒は同25日に亡くなった。撮影者の男性=青森市=は生徒と面識はなく、亡くなる前に応募したという。

 実行委は内定した今月11日、被写体の踊り手が所属する団体に連絡した際、この生徒と把握。「関係者の承諾があれば良い」と考え、撮影者や遺族に事情を説明し、授賞や写真公表の快諾を得ていた。

 しかし、13日夜、実行委の担当者や審査員らの再協議の結果、内定取り消しを決めた。翌14日、事務方が撮影者に受賞の辞退を要請し、了承を得た。遺族にも経緯を説明した。

 コンテスト責任者の須藤重昭・元黒石観光協会長は、16日までの取材に「写真が公になり、さまざまな臆測が出ることを懸念した」と話した。

 また、黒石よされ名誉大会長の高樋憲・黒石市長も13日の再協議前、実行委に「被写体がそういう方で良いのか」と懸念を伝達。取材には「亡くなった人が被写体の作品を審査対象にするべきではない」との考えを示した。実行委員長の村上信吾・黒石商工会議所会頭は、一連の経緯を15日に初めて知った-とした上で「市長の考えを尊重する」と答えた。

 生徒の父親は「(受賞内定を)家族みんなで喜んだのに突き落とされたような思い。(取り消しの理由は)面倒に巻き込まれたくないと言っているように聞こえる」と話している。

 

【2016年10月17日(月)】

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